世知辛い(皇紀弍千六百七十六年五月五日)

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 今日は、五節句のひとつ端午の節句ですね。

人日(じんじつ)の節句:一月七日
「七草粥」を食べる日です。「人日」とは「人の日」の意味です。古代支那では正月1日に鶏、2日に狗、 3日に羊、4日に猪、5日に牛、6日に馬、7日に人、8日に穀をそれぞれ占つたと傳へられてゐます(當日の晴雨で吉凶を占つたもの)。この正月7日(人の日)に、邪氣を祓つて1年の無事を禱るとして「七草の入った粥を食べる」風習があったのださうです。

上巳(じょうし)の節句:三月三日
三月の最初の「巳の日」という意味です。「禊ぎをして穢れを祓い、身代りの人形に汚れをうつして河川・海などへ流す」風習などがあり、江戸時代以降「雛祭り」として庶民の間に定着しました。別名「桃の節句」です。

端午(たんご)の節句:五月五日
5月最初の「午の日」という意味です。古くは「藥草摘みの日」であり藥草としての菖蒲(しょうぶ)が「尚武」の音に通じるとして、男子の立軆出世を願う行事へ轉化していきました。別名「菖蒲の節句」です。

七夕(しちせき)の節句:七月七日
「たなばた」です。有名な「おり姫(織女星)とひこ星(牽牛星)」の傳説は支那から傳へられたものです。日本にも「棚機つ女(たなばたつめ)」の傳説というのがあつて、双方が結びついて「七夕」の節句となったさうです。別名は「笹の節句」です。

重陽(ちょうよう)の節句:九月九日
易經では、奇数が陽、偶數が陰です。陽の數なかで一番大きいのが九です。九が重なるから重陽です。この日に菊の花を飾り、邪氣を祓つて長寿を禱ります。宮中では重要な節句として位置付けられています。別名「菊の節句」です。

 本題に戻します。佛敎用語で普段何氣に使つてゐる言葉を紹介してゐます。

 今日は、「世知辛い(せちがらい)」です。
 世知は、佛敎でいふ「世間智」または「世俗智」です。世間一般の智慧、世渡りしていく才覺のことを云ひます。

 世知辛いといふのは、この才覺を強く感じさせる状況から「暮らしにくい」とか、「世渡りが難しい」、また世知辛い人といふと「抜け目のない人」といふ意味になりました。

 本當に世知辛い世の中です。世俗の浅はかな智慧ではなく、佛の円満な智慧を身に着け、みんなでより良い世界を築いていきたいものです。かつて美しかつた我が國のやうに。

 それには、日本人一人一人が、今、我が國が、有史以來、最もダメな國になつてゐることを自覺する必要があります。

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このページは、宝徳 健が2016年5月 5日 08:45に書いたブログ記事です。

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