源氏物語 19(皇紀弐千六百七十六年七月二十八日 參)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 さて、今まで出てきた女性を整理しませう。第一帖が桐壺です。光源氏のお母さんです。宮中で他の女御にいじめられて若死にをしました。そのお母さんにそっくりの藤壺も名前は出てきましたが、まだ、物語にはなつてゐません。光源氏の正妻の、葵の君。帚木も出てきました。そして、空蟬。今は、夕顔です。

 さて、この夕顔の章に、キーパーソンが出てきます。六条御息所(ろくじょうのみうやすどこ)です。この名前も覺へてください。
 光源氏が一時期足しげく通つてゐた女性です。とても暗いが髙い高貴な方です。早世した東宮(皇太子)の妻であつた人なので、皇后になつたかもしれない人です。當然プライドも髙い。

 光源氏は、藤壺への思ひが強く、その身代りに、六条御息所に近づいたといふ事情がありま。

 光源氏は、六条御息所で一夜を過ごして、歸り道に、夕顔の家の前を通りコースになつてゐま。つながりましたね~、夕顔と、六条御息所が。

 光源氏は、夕顔コースを通つて歸るとき、夕顔が氣になつてしかたがありません。夕顔は、六条御息所と比べると、二流の女と云ふことになりますが、雨夜の品定めで、二流もなかなかと話し合つたことから、興味を示します。ねっ、雨夜の品定めを、なぜあそこで紫式部が書いたかがわかつたでせう?

 さて、惟光は、光源氏のために夕顔の調査を續けます。

「素敵な女性があの家に、春ごろから住んでゐるのですが、どこのだれか、家の者にも敎へないんだとか。そっと覗いてみると、ちやうど、女性が手紙を書かふとしてゐるところに光が差し込みました。きれいな人でしたよ。でも、何かつらいことがおありなのか、周りの者も聲を忍んで泣いてゐました。本當にそのぐらいしかわからないんです。謎だらけです」

 さあ、光源氏のスケベ心が動きます。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/6433

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2016年7月28日 15:38に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「絶對(皇紀弐千六百七十六年七月二十八日 弐) 佛敎用語最終囘」です。

次のブログ記事は「フランス革命と保守(皇紀弐千六百七十六年七月二十九日)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。