源氏物語 20(皇紀弐千六百七十六年八月一日 弐)

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 惟光が夕顔のことを調べてきて、ますます夕顔に興味を持つ光源氏です。でも、光源氏は、まだ空蟬のことがわだかまつてゐます。

 聲をかければ女性はすなほになびくものだとばかり思つてゐた光源氏でしたが、空蟬とは一夜は抱き合つたものの、打ち解けてはくれななつたし、もう一夜は逃げられてしまひました(なんと、別の女を抱いた。この女性こそ悲劇(喜劇?)ですが、ちなみにこの女性は、伊予守(空蟬の旦那)の娘です)。

 さうかうするうちに、空蟬の旦那である、伊予守が都に戻り、光源氏に挨拶をしにきました。
 海路のせいで日に焼けて、無骨な男ですが、老いてたくましい。なかなかの男ぶりです。

光「(ああ、こんなよい人の妻と通じてしまつたのか。まあ、その後の空蟬は、貞淑な妻なんだから譽めるべきなんだらうなあ)」

 何も知らない伊予守は「娘を結婚させ、妻を赴任地に連れて行かうと思ひます」と告げます。

 光源氏は狼狽を隠すよりほかにありません。

 空蟬は、光源氏を拒絶することを心に決めてゐます。でも、忘れ去られてしまふのはつらい・・・。微妙な女心です。さうかうするうちに、空蟬は、夫とともに去つていきました。ちゃんちゃん。


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このページは、宝徳 健が2016年8月 1日 05:41に書いたブログ記事です。

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