源氏物語 23(皇紀弐千六百七十六年八月二十二日 參)

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 得體のしれない屋敷に夕顔を連れて行つた光源氏です

 光源氏には冷たい態度をする夕顔ですが、それでも、一夜を共にします。めくるめく愛のひと時を過ごし、光源氏はトロトロと眠りに落ちます。すると・・・。
 夢かうつつか、枕上(まくらがみ)に美しい女性が座つてゐます。そして、恨みがましくつぶやいてゐます。

「あなたを立派な方だと信じてゐたのに、こんなつまらない女と連れ楽しんで、ひどいではないですか」

 つぶやきながら、かたはらで眠つてゐる夕顔を起こさうとします。こわ~。

「これはいけない」

 光源氏は、うなされて目を開きます。

 恐ろしい光景です。灯は消えて周圍は、眞つ暗です。太刀を抜き枕元に置きます。魔除けの爲です。

 夕顔の侍女を呼びます。「たれか、宿直(とのひ)の者を呼べ」

 でも、侍女も幻を見たのかブルブル震えてゐます。光源氏はしかたがなく手を叩きましたが誰も來ません。

 夕顔はワナワナ震えてゐます。夕顔はどうなるのでせうか。 つづく

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このページは、宝徳 健が2016年8月22日 01:51に書いたブログ記事です。

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