千草(皇紀弐千六百七十六年九月二十六日 弍)

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 時々、素敵な日本語を紹介してゐます。

 以前、歐州の友人の話をしました。ある秋にその友人が日本にきました。虫の音を聞いた彼らは「ノイズ」と云ひました。

 草もそんな感じなのでせう。我が國では、もろもろの名前も知らない草たちを千草(ちぐさ)と云ひます。
 「千草:ちぐさ」「百草:ももくさ」「八千草:やちぐさs」「色草:いろくさ」などとも云ひます。

 名前も知らない草なんかじゃまだと云ふ感じはまつたくしませんね。なんてきれいな言葉なんでせう。

 たくさん生えてゐること、いろいろな草があることへの喜びや親しみの氣持ちがにじみ出てゐます。名前は知らずとも、ひたむきに生きる姿。古代から自然道を生きる價値としてきた日本人らしい言葉です。

「朝晩、めつきり涼しくなりました。今朝は、千草におりた朝霧をまぶしく眺めました」なんて、手紙に書くといいですね。

 さういへば、明石に朝霧といふ地名があります。明石海峡大橋のすぐ近くです。素敵な地名ですね。今度いはれを調べておきます。

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このページは、宝徳 健が2016年9月26日 06:36に書いたブログ記事です。

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