閉塞成冬(皇紀弐千六百七十六年十二月九日 弐)

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 一昨日から、二十四節氣(にじゅうしせっき) 大雪です。本格的に冬が到來するころです。

 七十二候は、大雪 初候 閉塞成冬です。「そらさむくふゆとなる」と讀みます。

 天地の氣が塞がれ、冬がおとづれる頃。空は重い雲に覆われ、生き物はじつと氣をひそめてゐます。塞ぐという言葉は、寒さから人々を守るといふ意味でとることもできます。
 



冬はつとめて。
雪の降りたるは、いそべきにもあらず。
霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびてもてゆけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。

 清少納言の枕草子からです。


 冬は早朝(が良い)。雪が降つた朝は言ふまでもなく、(降りた)霜がとても白いときも、またさうでなくてもとても寒いときに、火などを急いでおこして、(部屋の炭びつまで)炭を運んでいくのも、たいそう(冬の朝に)ふさわしい。昼になって、生暖かく(寒さが)だんだんとやわらいでいくと、火桶に入った炭火も白い灰が多くなっているのは(見た目が)よくない。

 清少納言つて、おてんばなんですよね~。今日は、まじめに譯しましたが、またいつか、清少納言の面白さを書きますね。

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このページは、宝徳 健が2016年12月 9日 06:10に書いたブログ記事です。

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