どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再20(皇紀弐千六百七十七年六月九日 參)

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 この記事を書いたら豫算達成ペース+1です。

 予四郎の事件にこじつけて、銘刀村雨丸(むらさめまる)を差し出すように番作を説得するように、糠助をたきつけた、亀篠(かめざさ)と蟇六(ひきろく)夫婦です。
 糠助は番作に事の次第を告げますが、番作は御教書(みぎょうしょ)の件などうそだとすぐにみやぶります。でも、糠助は、御教書がもし本当ならどうするのだと番作に詰め寄ります。
 番作は、その場をおさめるため、糠助に夕方もう一度来るようにと言って、帰します。その後、信乃を呼びました。

「信乃、そなたも聞いていたであろう。蟇六と姉とが村雨丸を奪い取ろうとしたことは、今にはじまったことではない。二十年来、金でさそったり、盗人にたのんで盗ませようとしたり・・・・・。わしは欲のために村雨を惜しんでいるのではない。」姉にすでに大塚家の家督と荘園をゆずって争うとはしない。まして一口の太刀をどうして惜しもう。ただあの銘刀は、幼君のおん形見で、亡き父の遺言があるから、殺されても姉婿に贈るわけにはいかん。ただ、そなたが成人したら、足利成氏(なりうじ)卿に献上して出世させようと思ったから、長い間盗まれぬように隠しておいた。が、今夜そなたにゆずろう」

 番作は、硯箱の中から小刀を取り出すと、梁(はり)につるしてある太い竹筒をめがけて、やっと投げつけました。竹筒は二つに割れて、現れたのが、銘刀村雨丸だったのです。

 さあ、この村雨丸をめぐる話へと移っていきます。どのような展開になるのでしょうか。つづく。

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このページは、宝徳 健が2017年6月 9日 11:49に書いたブログ記事です。

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