いいかげんのすばらしさ(皇紀弐千六百七十七年六月一日四

| コメント(0) | トラックバック(0)
 平成十八年(2006年)八月一日に書いた宇佐美親父の記事です。

 先日(當時)、久しぶりに同社にうかがいましたら、とてもシステマチックな会社になっていました。それは それでとても素晴らしいことですが、他にはなかった、少しだけ昔を、宇佐美ファンの私が振り返って生きたいと思います。おやじさんをしのびながら。
 前に勤めていた会社で、宇佐美の担当者となりました。担当してすぐにマネジャー会があるというので、参加させていただくことにしました。とてもワクワクしていました。「日本で一番生産性をあげている会社の会議とはどのようなものなのか」。。。。

 時間を聞こうと思って、親父さんに聞くと「8時半じゃなかかったか」と。部長に聞くと「8時だよ」。。。他の誰かに聞くと「9時だよ」。。。。。

 本社から支店に転勤になり、本社のきっちりとした仕事の仕方が身についていた私は、この宇佐美のいいかげんさにとても頭にきました。

 でも、ふと考えると、このいい加減な会社が、日本一の生産性を誇っているのです。

 次の日マネジャー会議が始まりました。全員そろって、同じ時間からはじまりました。他の会社では、何時から開始と伝えてあっても、現場の仕事が忙しいか らと言って、遅れてくる人間が居ることがしばしばです。いい加減な会社のマネジャー会議は全員がそろいました。みんながバラバラな時間をいっている割に は、どこかで時間が伝わり、それぞれの考え方が自然に統一され、全員でスタートラインに並んだことになります。

 今の宇佐美は知りませんが(おつきあいがあまりないので)、かつての宇佐美は、できることをひとつずつ確実に徹底的に高める会社でした。あれもこれもと手を出さずに。

 「やらなければならないことややるべきこと」がたくさんあるのが会社です。でも、そのやらなければならないことややるべきことが、十分実施されず、中途半端な実施率になっていることも事実です。

 いいかげんな宇佐美さんは、自分達の力量がわかっているので、ひとつずつやっていく。つまり、「やらなければならないこと、やるべきこと」よりも「できること」を確実に高いレベルで行い、ひとつできたら次に移ることから、結果的に収益の生産性も高くなっています。

 いいかげんとは「よいかげん(良い加減)」です。経営に必要だからと言って、むやみに現場にあれもこれもと要求するのではなく、自分たちの力量を見極め、よいかげんに「できること」を徹底して高めていく。人生も経営も同じような気がします。

 そんなゆうちょうなことをしていては会社がつぶれるですって? そういう会社ほど、生産性が低いことを多々見てまいりました。

 自分も気をつけなくては・・・・。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/6931

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2017年6月 1日 09:49に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再 13(皇紀弐千六百七十七年六月一日 參)」です。

次のブログ記事は「岡田英弘先生(皇紀弐千六百七十七年六月一日 五)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。