どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再47(皇紀弐千六百七十七年九月八日 四)

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 信乃が足利成氏の家来に襲われ、屋根に逃げたところまででした。
 信乃は屋根から屋根に飛び移りました。逃れる方法を探ったところ、要害の物見をおぼしき三階の楼閣が建っています。これは遠見のために建てられた芳流閣(ほうりゅうかく)といわれる建物です。

 逃げ道がないかと、信乃がこの楼の屋根によじのぼれば、外堀は大河、坂東太郎(利根川のこと)です。水際には成氏の川遊び用の舟がつないであります。後方を見れば数百人の武士が弓を構えています。もう、信乃は、誰か敵が来たら、そいつと組討をして死のうと決心しました。

 成氏はいいます「信乃を捕える者には、千貫文を加増して使わすぞ」

 でも、先ほどの戦いで、信乃の強さをいやというほど思い知らされたので、誰も戦おうとはしません。

 その時、執権が成氏に言いました。「今、獄につないである、犬飼見八信道は、君の命にそむいたので投獄しましたが、あの者の強さは並ではありません。彼を信乃と戦わせ、首尾よく信乃を討ち取れば、私財を許してやるということはいかがでしょうか」

 成氏は、それは名案だと許します。

 さて、犬飼見八が獄から出されました。さ~あ、どんな人物なのでしょうか。つづく。

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このページは、宝徳 健が2017年9月 8日 06:45に書いたブログ記事です。

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