雪下出麦(皇紀弐千六百七十七年一月二日)

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 元日の朝を元旦と云ふのは皆さんご存知の通りです。旦が朝といふ意味です。「一」は地平線。地平線の上に「日」が顔を出すので「旦」は、朝です。日がもう少し昇って、「木」の間まで來ると、「木」と「日」が重なつて、「東」となります。日がもう少し昇つて、木の上に來ると「杲(あきらか、高い)」となります。日がうんと昇るので、いろいろなものが見えてあきらかになるのでせう。

 もつと昇ると「昊(こう 空といふ意味です)」。 日が沈んでいくと草原の下に行くので、「草」と「日」を併せて「暮」となります。

 漢字は、表意文字(意味がある文字、語源ではなく、字源をもつ文字)です。英語などの表音文字とは根本的に違ひます。支那や朝鮮は愚かです。せつかくの表意文字を捨てて、字を表音化してしやうとしてゐます。表意文字で育つた人間が感情的になりやすいのは、歐米や支那、朝鮮をみてもわかりますよね。

 なのに、我が國でも、なんと、小學校から英語教育などこれまた愚かなことを言つてゐます。せっかく情緒ある表意文字の環境にありながら。祖國とは國語。これは、あれだけの國際經驗豐な、藤原正彦先生もご自身の著書で仰つてゐます。

 この字源を明らかにしたのが白川静先生です。日本人は素晴らしい。

 大晦日から、七十二候(しちじゅうにこう) 冬至 末候 雪下出麦です。「ゆきぐだりてむぎのびる」「ゆきわたりてむぎのびる」などと讀みます。   
 降り積もつた雪の下で、麦が芽を出しはじめる頃です。重い雪の下で、暖かい春をじつと待つてゐ
ます。

 中學の時に、二毛作とか裏作とかといふ言葉を習ひませんでしたか? 米と他に同じ場所で、一年間に二種類の作物を作ることです。米を二回作るのは二期作でした。

 その二毛作の裏作に一番作られてゐたのが麦なのですが、最近は、少なくなりましたね。

 農業といふのは、國家にとつてとても大切な事業です。歴史とともに、學ばなくては。

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このページは、宝徳 健が2017年1月 2日 07:45に書いたブログ記事です。

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