どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再70(皇紀弐千六百七十七年十二月十一日 四)

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 悌の玉を持つ、犬田小文吾(いぬたのこぶんご)が、猪をやっつけたお礼に、ある男から一夜の宿を借りることになりました。男は、村長の家に用事があるので、小文吾はひとりでその男の家に向かいました。

仁:犬江親兵衛(いぬえしんべえ) 犬田小文吾の妹ぬいの子供
義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵


忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶ んご) 行徳の旅籠屋の息子
 小文吾は、男から渡された袋を男の妻に渡しました。この女の名前は「船虫(ふなむし)」といいます。結構重要な役割を果たすので、あえて名前を紹介しました。

 船虫は、三十五、六の年増ですが、なんともまあ色っぽい女です。風呂を勧められ、食事をご馳走になった小文吾は、なんともいえない気持ちになります。

 夜の十時を過ぎても男は戻ってきません。船虫は寝具のしたくをして、蚊帳もつって、小文吾に寝るようにすすめます。

 小文吾は、疲れからうとうととしますが、なにやら不安になり、目を覚ましました。すると怪しい男が忍び込んでくるではありませんか。小文吾は寝たふりをしました。するとその男は、蚊帳の中の小文吾を見て、ぐっすり眠っていると見定めて、同時に刀で蚊帳のつり紐を切り落とし、夜具の上から、刀を振り下ろしました。寝たふりをしていた小文吾は、身をかわし、その男の首を切り落としました。

「奥さん、来てください。泥棒をしとめました。灯をつけてください」と小文吾は叫びました。

 さあ、この泥棒はいったい何者なのでしょうか。つづく。

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このページは、宝徳 健が2017年12月11日 04:35に書いたブログ記事です。

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