どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再74(皇紀弐千六百七十七年十二月二十六日 四)

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 悌の玉を持つ犬田小文吾が兵隊に捕まったところまででした。

仁:犬江親兵衛(いぬえしんべえ) 犬田小文吾の妹ぬいの子供
義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵


忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶ んご) 行徳の旅籠屋の息子
 小文吾が兵の隊長に言いました。

 「乱暴きわまるではないか。いやしくも両刀たばさむそれがしに、一言半句の挨拶もなく、縄をかけるとはは何事か」

 隊長は言いました。

「今さらぐずぐず言うな。貴様が、当千葉家にて、昔、紛失せる古代の名笛「あらし山」という尺八を隠し持っていると告発したものがいるのだ。いや、貴様は昨夜、ある家に泊まり、その笛を見せて自慢したそうじゃないか。そして、その家の主人が訴え出ようとしたのを、斬り捨てたとではないか。女房の船虫が夜明けに訴え出てまいったわ」

 小文吾は、自分の話をよどみなく説明しました。そのとき、木陰から、船虫が出てきて言いました。

「みなみなさま、あの包みにその名笛がございます」

 隊長が手下に命じて包みを開かせると出てきたのはただの炭だけです。一同、あっけにとられました。小文吾は説明を続けます。

「そういうことになろうと思って、船虫から押し付けられた笛は、やつの家の戸棚にあるわ」

 さて、兵隊たちが探してみるとその通りです。兵隊たちは船虫を捕らえました。

 さて、その後の小文吾はどうなるでしょうか。つづく。

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このページは、宝徳 健が2017年12月25日 22:14に書いたブログ記事です。

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