カウンセリングの技法 再17(皇紀弐千六百七十八年三月五日 弐)

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 カウンセリングには三段階がありました(20101006)。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする

 リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。

 前回から③適切な処置を勉強しています。前回は処置の中のリファーでしたね。今回は二番目のケースワークです。


 体の体調がすぐれないと心の調子もすぐれません。そこで体を治療すると心の調子もよくなってきます。同じように環境がすぐれないと個人もすぐれません。そこで、個人そのものを治療の対象とせず、環境に働きかけて個人を変える方法がケースワークです。

 環境を変える方法に三つあります。今日はその第一番目です。

 第一番目は、個人をある環境から他の環境に移す方法です。同じ職場の異性と何かと問題を起こした男性社員を、他の支店に転勤させるのがごくありふれた例です。

 旅行の環境療法になります。こんな例があります。ある大学生が同居人の首吊り自殺の現場をみて以来、笑顔は消え、不眠になり、勉強にも身が入らなくなりました。そこで一週間ばかり旅行をさせたところ帰ってきたときはすっかりよくなったそうです。

 問題がクライエントの性格に大きく起因している場合は、環境を変えても効果のないことが多いのですが、問題の性格にフィットした環境が与えられれば、性格はそのままでも、周囲とのトラブルなしにすごく事もできます。

 これはカウンセリング事例ではないのですが、ある本で読んだことです。

 ある父親と息子が互いに暴力をふるい合うほどに不和になりました。父親は、これではいけないと、必死に自分の態度を変えようとしましたが、息子は一向に変わりません。むしろひどくなって、家庭がハイジャック(息子)に乗っ取られたようになりました。

 父親は藁をもすがる思いで、近所の占い師の老婆のところに行きました。そうするとその老婆が「別居せよ」と言いました。すると息子さんがとってもよくなったそうです。典型的なケースワークですね。

 では、次回はケースワークの二回目です。

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このページは、宝徳 健が2018年3月 5日 11:34に書いたブログ記事です。

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