源氏物語 再2(皇紀弐千六百七十八年三月五日 参)

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 ORKさん、ありがとうございます。書く勇氣がわいてきました(20160524)。

 第一帖(第一章)桐壺の解説をしてゐます。とにかく、源氏物語は桐壺からはじまります。帝が溺愛する桐壺から、それはそれはかはいい、玉のやうな光源氏が生まれました。誰もが一目見たとたん、絶賛します。
 
 成長するについて深い敎養や嗜みも加はり、ますます宮中の人氣者となりました。

 それでなくても、帝の寵愛を一軆に受けてゐる桐壺です。
 妬みがうずまきます。特に、後繼者を生んでゐた女御などは、氣が氣ではありません。嫉妬に權力爭ひがくははりました。

 そのために桐壺は體調を崩し、宮中を去つていきました。そして、帝の嘆きをよそに、みまかつたしまひます。

限りとて 別るる道の かなしきに いかまほしきは 命なりけり

 源氏物語には和歌が795首詠まれてゐます。すごいですね。これは、宮中を去るときに、桐壺が詠んだ歌です。帝と別れる悲しさと、もつと生きたいをいふ氣持ちを詠んでゐます。

荒木風 ふせぎし陰の 枯しより 小萩がうへぞ 靜心なき

 帝が、送つて來か和歌に對して、桐壺の母が送つた返歌です。桐壺(ふせぎし陰)が亡くなつたあと、この子(小萩)はどうなつてしまふのでせうか、と云ふ意味です。見事な和歌ですね。

 さあ、光源氏は、桐壺の死後、どうなるのでせうか。つづく

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このページは、宝徳 健が2018年3月 5日 11:40に書いたブログ記事です。

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