戰國策 再63(皇紀弐千六百七十八年二月七日 參)

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 戦国策は、古代中国の周王朝に力がなく、各国の王が幅を利かせた春秋時代が終わり、戦国7雄が覇を競う戦国時代になったときのことが書かれています。悲惨な時代だったかというと必ずしもそうではなく、いろいろな文化が花を咲かせた時代でもあります。
 今日のテーマは「女の復讐」です。中国の女性の復讐劇にはすごいものがあります。漢の高祖劉邦の后である呂后は、劉邦が寵愛していた女性を劉邦の死後、腕を切断し、足を切断し、舌をくりぬき、眼を潰した上で、トイレにぶち込みました。長い間、トイレで生きていたそうです。中国史上唯一の女性皇帝則天武后は、にっくき女性の手足を切り取り、樽に頭だけが出るようにして漬けてしまいました。其の女性は気がふれて、いつもその樽から頭だけを出した状態で歌っていたそうです。おー、こわ。

 今日の女の復讐もなかなかのものです。(20091122)
 魏王が楚の懐王に美人を贈りました。昔、敵国の王を堕落させるために美人を贈るというのはよくあった手段です。懐王はその美人が大変気に入り、夢中になりました。
 面白くないのは、それまで一番寵愛を受けていた鄭袖(ていしゅう)という愛妾です。でも、鄭袖は、なかなかのしたたか者です。

 鄭袖はその美人をたいそう可愛がったのです。その可愛がりようは王も顔負けでした。

 王は思いました。「女は、色をもって夫に仕えるもの。嫉妬してあたりまえなのに、鄭袖は、私が新しい女に夢中になっても妬まない。かえって私以上に可愛がっている」
 
 嫉妬していないと王に思いこませたところで、鄭袖は、女に向かって言いました。

「王はあなたに夢中です。でも、あなたのその鼻はお気に召さない。王の前では、きっと鼻をおさえるのですよ」

 女は、王の前では鼻をおさえようとしました。

 王は鄭袖に聞きました。
王「あの女は、私を見ると、鼻をおさえる。どうしてだ」
鄭「ええ、でも・・・。」
王「よいから申せ」
鄭「どうも、王の体臭がきらいなようです」
王「無礼な女だ」

 王は有無を言わさず女を鼻切りの刑に処しました。

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このページは、宝徳 健が2018年2月 7日 06:13に書いたブログ記事です。

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