どの本よりわかりやすい南総里見八犬伝 再101(皇紀弐千六百七十八年五月廿日 四)

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 今日から新しいシーンに入ります。八犬士たちが集まり始めています。途中からわからなくなった人もがんばって読んでね。膨大な八犬伝をここまでまとめています。終わったら、一冊にするからね。この偉大なる日本の文化遺産をぜひご堪能あれ(20100512)。

義:犬川荘助(いぬかわそうすけ) 大塚村で蟇六・亀篠夫婦に雇われていた額蔵
礼:犬村大角(いぬむらだいかく) 現八と出会った、妖怪に騙され ていた人
智::犬坂毛野(いぬさかけの) 小文吾が軟禁されているときに助けた女に化けていた犬士
忠: 犬山道節(いぬやまどうせつ) 浜路の兄。不思議な行者。
信:犬飼現八(いぬかいげんぱち) 大塚村の信乃の隣に住んでいた糠助の子供。古河で、 信乃と対決して一緒に行徳に流れていった。
孝:犬塚信乃(いぬづかしの) 大塚村の番作の子供 浜路の許婚
悌:犬田小文吾(いぬたのこぶんご) 行徳の旅籠屋の息子
 信濃の国の諏訪湖のあたりの話です。二人の乞食が道端に座っていました。一人は四十ばかりで片足がよくききません。孟一人はまだ若くて目鼻立ちがしっかりしています。

 向こうから二人の武士がきました。なにやら話し合っています。

 「この名刀落ち葉は、人を切るとき、あたりの木の葉がおのずから散るというらしい。一度、試してみたいものよ」

「それなら、あそこの乞食を切ったらどうか。ああいうやつらに一日も早くこの世の暇をとらしてやったらどうか」

「なるほど、よい案だ」

 そういうことで、乞食の年寄りの方が道端に引っ張り出されて、名刀落ち葉で真っ二つにしました。

 ??? 落ち葉が散りません。

 そうこうしているときに、もう一人の若い乞食が、その侍二人を倒しました。この人こそ、犬坂毛野なのです。毛野のお父さんが殺されたときに紛失したのが、名刀落ち葉と小笹なのです。なんと、そこには小笹もあったのです。

 このとき、犬川荘助と犬田小文吾が一緒に諏訪湖までやってきました。毛野のこの事件を、荘助は泥棒と思ってか、毛野を追いかけ、荘助は、毛野と火花を散らして戦います。二人はまだ面識がなかったのですね。お互い犬士同士。決着がつきません。

 そこへ、少し遅れてきたのが小文吾です。小文吾は毛野を見て、荘助を止めます。ここで、以前、小文吾が確認し忘れた、犬坂毛野の痣を探しました。毛野の痣は左の股にありました。

 やっと八番目の犬士が確認されましたね。

 三人一緒に後の仲間を探せばいいのですが、毛野は、父の敵討ちがすんでいません。一人、また旅に出ました。

 次回から、船虫の最後の話を書きます。つづく。

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このページは、宝徳 健が2018年5月20日 08:05に書いたブログ記事です。

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