戰國策 再80(皇紀弐千六百七十八年五月二十七日 參)

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 趙(ちょう)の国の話が続きます。今日のテーマは「臣下を信頼した王」です(20091230)。
 斉という国の李伯という男が趙の王に遊説しました。この頃は情報不足の時代なので、説客という弁たつ全国を遊説している人が重宝されました。でも、命がけです。意見が取り入れられないと殺されるおそれもあるのです。

 李伯は王に気に入られました。そして、ある郡の長官に任命しました。郡というのは日本と逆で、県より大きいのです。だから、かなりの地位です。

 それからまもなくのこと、李伯が謀反を起こしたという情報が入りました。そのとき、王は食事中でした。この知らせを聞いても平然として食事を続けます。
 
 そうするうちにまたも李伯の謀反を知らせる届けが次々と入ります。でも、王は平然としています。

 すると、李伯の使者がかけつけ、情勢報告かたがた王の指示を仰ぎました。

「斉が軍勢をもよおして燕に向かいました。私は斉が燕をうつとみせかけ、一転、わが国に襲い掛かってくるのではないかと思い、軍を動員して防衛体制を固めました。ところが今、斉は燕軍と遭遇し、合戦中です。ここで両軍の疲れに乗じれば、わが方は領土を拡大することができます。なにとぞ出陣の許可をお与えください」

 このことがあってから、王に任命された地方長官は、誰一人、王の信任を疑わなくなりました。

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このページは、宝徳 健が2018年5月27日 06:16に書いたブログ記事です。

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