カウンセリングの技法 再42(皇紀弐千六百七十八年六月一日 參)

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 カウンセリングには三段階がありました(20101217)。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする  リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。適切な処理をするために、情報提供とアドバイスがありました。これがカウンセリング体系です。

 面接中期の留意点の中の感情移転を解説しています。クライエントが示す感情転移の内容で多いのは、①依存性(甘え)、②愛の感情、③アンビバレンスです。それをひとつずつ解説します。

 まずは依存性です。
 人間は、年齢・学歴・教養そしてたぶん人種に無関係に、いつまでの頼りたい、甘えたいという感情があります。それゆえ、この感情を親代償(依存の対象。たとえばカウンセラー、教師、医師、コンサルタント、上司など)に転移します。しかし、すべての依存(甘え)が悪いわけではありません。親に依存するから(見捨てられたくないから)、親の言うことを聞くのです。そして、人間形成が可能になります。同じようにカウンセラーに依存するから、カウンセラーの言うことを聞こうとします。第一、依存がなければ相談もありません。依存は成長のプロセスで大切な体験なのです。

 しかしながら、その依存の感情移転を解釈し、気づかせて、そこかれ脱却させねばならないのはなぜでしょうか? 結局これは感情移転の量の問題です。量が多すぎると、依存の対象から分離できなくなって、独立・成長のチャンスを失うことになります。

 時間が来ても一向に辞去しない、面接時間外にもたずねて来たり、電話をかけてくるなどです。いわゆるべたつき状態がある場合、これを黙認することは自主・独立の精神の育成、他者の都合を考えるという社会性の成長を援助しないことになります。

 親離れ子離れできない親が増えています。特に女性と母親に見られます。結婚しても何かと母親に相談し、母親も何かと口を出します。

 就職相談に親がついていくなんていうのもそうです。戦後の誤った教育が、病的ともいえる親子間の依存症をつくってしまいました。

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このページは、宝徳 健が2018年6月 1日 14:00に書いたブログ記事です。

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