源氏物語 再36(皇紀弐千六百七十八年六月八日 六)

| コメント(0) | トラックバック(0)
 第七帖 紅葉賀(もみぢが)です。この帖は面白い(20161121)。

 文字通り美しい紅葉の季節に朱雀院への行幸が企てられます。

 弘徽殿女御(こきでんのにょうご)といふ源氏物語におけるとてつもないキーパーソンの名前を覺へてください。

 このブログでは、極力人の名前を避けてゐます。源氏物語を讀み挫折する人が多い一番の理由が、登場人物が多すぎて名前を理解できないのと、そして、その人間關係圖がわからなくなることです。

 まだ出ていない弘徽殿女御、弘徽殿女御、弘徽殿女御。いいですね(笑)!!!。
 さて、朱雀院つて何?と思はれるでせう。いいのいいの、氣にしない。源氏物語を讀むコツのひとつが、細かいことを氣にしないこと。ストーリーのダイナミックささへ頭に入れれば、あとから自然と細かいことは入ってきます。

 朱雀院でも催しで、貴人たちが普段から鍛えた典雅な技を披露します。でも、この行幸には、女性が參加できません。

 せつかくのパフォーマンスを観られないのは至極残念です。とりわけ、帝は愛する藤壺にこれを見せたくて仕方がありません。

 予行演習も兼ねてプレ・パフォーマンスが催されました。

 光源氏は頭中將と組んで、支那傳來の雅樂「青海波せいがは」を舞ひました。冠をつけ、濤模樣の衣服で踊ります。

「紅葉賀 光源氏 イラスト」の画像検索結果


 そのみごとなこと、みごとなこと。頭中將も美しいのですが、光源氏はさらに美しい。樂の音にあはせて典雅な手ぶり、足ぶり、表情も美しく、とてもこの世のものとは思へません。舞ながら、詩句を朗詠するや、これはさながら極樂に住む妙鳥 迦陵頻伽(かようびんが)の聲です。

関連画像


 あまりの素晴らしさに、帝をはじめ、観る者みなが、感涙にむせびました。

 ただ、一人だけ弘徽殿女御が。つづく

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7701

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2018年6月 9日 06:11に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「カウンセリングの技法 再49(皇紀弐千六百七十八年六月九日 五)」です。

次のブログ記事は「腐草爲蛍(皇紀弐千六百七十八年六月十一日」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。