カウンセリングの技法 再53(皇紀弐千六百七十八年六月十六日 六)

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 カウンセリングには三段階がありました(20110111)。

①リレーションをつくる
②問題の核心をつかむ
③適切な処置をする  リレーションを作るために「受容と支持」が必要でした。問題の核心をつかむために「繰り返し」「明確化」「質問」を勉強しました。適切な処理をするために、情報提供とアドバイスがありました。これがカウンセリング体系です。

 今日から面接の終結に関しての問題点です。二つあります。ひとつは面接の長期化であり、もう一つは早期終結です。今日は面接の早期終結について。
 前回とは逆に、時期尚早な終結にも問題があります。面接が始まってまもなくクライエントが「よくなりました」と言うのをきっかけに、ほっとしてそこで終結する場合です。面接経過は螺旋階段のように良くなったり、また悪くなったりして徐々に変容していくものです。

 時期尚早な終結の原因として考えられる第一のことは、カウンセラーの自信のなさです。深入りして次々と問題が出てきて、これを受けて立つ自信がない場合に、表面的な小休止、あるいは小康を得た状態で面接を打ち切りたくなります。そこで、カウンセラーにはある程度の攻撃欲が必要になります。

 第二に、カウンセラーの過度の受身性が原因で早期終結になることがあります。「クライエント中心」という美名の下、クライエントが来たいくないから面接を打ち切るという場合です。来る来ないはクライエントの自由であるという考えです。クライエントがカウンセラーの対応の仕方に失望したので、適当な口実を作って面接終結を申し出ることがあります。カウンセラーは「クライエントの自己決定を尊ぶ」という方針に強迫的に固着してはならないのです。

 第三の原因は、カウンセラーのオーバーワークがあります。時間的、体力的限度を超えてクライエントを引き受けると、やりくりが無理になります。中途で投げ出すわけにはいかないので、適当なところで終結するというか形をとります。

 第四の原因は、カウンセラーの誤診です。まだも大未解決なのに解決できたと判断した場合です。

 第五の原因は、カウンセラーのニヒリズムです。カウンセリングはどうせたいしたことはない。人生経験そのものが治療になるのだ。第一、人間が人間を助けるなんておこがましいと、初めから自分の仕事に全身全霊のコミットメントをする熱意に乏しい場合です。

 部下指導も、子供の教育も同じですね。私たちが気をつけるポイントでしょう。

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このページは、宝徳 健が2018年6月16日 22:24に書いたブログ記事です。

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