どの本よりわかりやすい千夜一夜物語 2(皇紀弐千六百七十八年七月一日 六)

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 さてさて、はじめましょう。アジブと四十人の美女です。長いので、何回かに分けて書きますね。息子が小さい時、夜の寝物語で、好きだったのは「古事記」と 「アラビアンナイト」でした。なつかしいな~。「お父さん、一緒に寝よう。何かお話して」と言っていた彼が今は私の身長をはるかに追い越しています。
 さてさて、お話の場所は、バグダット。今のイラクです。ある片目の乞食僧がいました。

 その乞食僧が言いました「私は今でこそ、こんな乞食坊主をしていますが、名前をアジブと申しまして、かつてはある国の王だったのです。海に近い国で、船をたくさん持っていました。ある年に、十隻の船に家族を乗せて、一ヶ月の食料を積んで旅に出ました」

 初めの数日は、天気もよく快適な船旅でした。しかし、数日後、水平線のかなたに黒い雲が立ったかと思うと、たちまち天気は嵐となりました。波もひどく荒れました。真っ暗闇で一寸先も見えません。

「アラーの神のお恵みを」とアジブは必死に祈り続けました。

 その声が届いたかどうか分かりませんが、朝になると嵐は去りました。「ふ~、助かった。船長、船の調子はどうだい?」。

 聞かれた船長の顔は真っ青です。「進路を見失いました」。アジブ「夜になれば星の観察で位置がわかるよ」。船長「潮の流れが普通ではありません」。

 海がまるで河のように流れています。船は舵をとることが出来ないくらい、強く速い流れなのです。船はどんどん進んでいきます。すると、向こうの方に、不気味な島が見えるではありませんか。

 船長「なんてこったい。磁石島だ!!!」 アジブ「磁石島とは何だ?」 船長「王様、もう逃れることはできません。船は磁石島の力の中に入ってし まったのです。鉄を帯びるものをことごとく引き寄せる島です。船は岩にぶつかり、粉々にくだけてしまいます。そのショックで私たちも。最後のお祈りを捧げ てください。」

 アジブ「何か方法はないのか?」 船長「島の長上にある青銅の騎士像の騎士を馬から叩き落せば磁石島の力が弱まりますが、そんなことこの状況ではできません」

 そうしている間にも、船はどんどん磁石島に向かって走っていきます。そしてついに、

 グヮーン~~~

 大音響とともに船は砕け散ってしまいました。


 昔のテレビドラマはいいところで「つづく」のテロップが出ていました。

 つづく

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このページは、宝徳 健が2018年6月30日 18:05に書いたブログ記事です。

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