どの本よりわかりやすい千夜一夜物語 7(皇紀弐千六百七十八年九月二十八日 弐)

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 つづきです。

 好奇心の強いアジブは、木を降りて、埋められたばかりの土を掘りました。木蓋が出てきます。長い階段が地下に続いてゐます。アジブは降りました。
 
少年「あなたはだれ? どうしてここへ?」
ア「心配しないでください。怪しい者ではありません。私はたまたまこの島へ流れ着いた者です。先ほどの様子を一部始終見ていました。あの老人は何故、あんなに悲しそうにしていたのですか?あなたのやうな少年をなぜ、こんなところに置き去りにしたのですか?決してあなたに危害を加えることなんてありません。よろしければ、何かのお役にたちますから、どうか聞かせてください」

 真実を知ると、驚きです。あの老人は少年の父です。年老いてやうやく恵まれた一粒種が少年です。でも、少年が生まれた時に恐ろしい豫言を受けました。

「心せよ。十五の年に危難が待ち受けてゐる。磁石島の騎士が海に落とされたら、この子はアジブといふ男に殺されるであらう」  つづく

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このページは、宝徳 健が2018年9月27日 19:52に書いたブログ記事です。

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