命の手紙 127(皇紀弐千六百七十八年九月三十日 參)

| コメント(0) | トラックバック(0)
KANO1931海の向こうの甲子園

のつづきです。
 地元の嘉義市内ではラジオ中継に熱中し狂喜乱舞する市民たち。静も出産したばかりの子供と共に嘉農を応援する。日本中だけでなく台湾でも大勢のファンが固唾を呑んで見守る中、その試合が始まる。

 しかし、アキラの指は限界を迎えていた。試合中に出血したアキラを近藤は降板させようとし、チームメイトとともに激しい意見が交わされる。結局、アキラは続投するがフォアボールを連発し、押し出しで得点が入ってしまう。

 そこに守備の選手たちが「俺たちが守るから、敵に打たせろ」と叫ぶ。ベンチの選手たちはアキラの応援歌を絶唱する。

 結局、中京商の吉田正男に完封に抑えられ、優勝はできなかった。しかし、嘉農の最後まで諦めない奮闘ぶりは日台それぞれの人々に強い印象を残し、スタンドにいた錠者は健闘を称えて「天下の嘉農」と絶叫する。その声はどんどん大きくなり、やがて観客席全体から響き渡るのだった。つづく

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/7985

コメントする

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2018年9月29日 21:36に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「高山正之先生の記事 3(皇紀弐千六百七十八年九月三十日 弐)」です。

次のブログ記事は「お石茶屋(皇紀弐千六百七十八年九月三十日 四)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。