蟋蟀在戸(皇紀弐千六百七十八年十月十八日)

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 今日から、七十二候 寒露 末候 「蟋蟀在戸」です。「きりぎりすとにあり」と讀みます。

 蟋蟀が戸口で鳴く頃です。この時期の蟋蟀は、夏から冬にかけて見られ、鈴のやうな音色を響かせる、ツヅレサセコオロギだと言はれてゐます。ギーッチョンと機織りのやうに鳴く蟋蟀ではありません。


 キリギリスと云ふとイソップ童話の「アリとキリギリス」を思ひだしますね。まあ、日本人は、イソップでもグリムでも、本當にきれいなはなしになおします。でも、恐ろしい話ばかり。

 この「アリとキリギリス」も私たちが知つてゐる内容とは全く違ひます。

 まずタイトル。「アリとセミ」でしたが、北ヨーロッパにはセミがいないので、「アリとキリギリス」となりました。

 そして、結末が違ひます。
 冬になって、お腹がすいたキリギリスがありを訪ねました。食べ物をくださいと云ひました。「アリは、なぜ夏の間に食べ物を集めておかなかったのか」と聞きました。キリギリスは、「暇がなかったのです。歌ばかり歌っていましたから」と泣きました。アリは云ひました。

「では、冬の間は踊っていなさい」と。惡ひはなしではありませんが、きれいに終はる日本で紹介されてゐる話とは違ひます。

 まあ、いろいろ讀んでみてください。ヘンゼルとグレーテルなんて全く違ひますから。ラプンツェルなんてエロ小説です。

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このページは、宝徳 健が2018年10月18日 20:50に書いたブログ記事です。

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