源氏物語124(皇紀弐千六百八十年 令和弐年十二月十八日 參)

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 源氏物語五十四帖のうち 第二帖は「帚木 ははきぎ」です。有名な「雨夜の品定め」がある帖です。

 「品」=「ランク」です。男たちが理想の女性論を繰り広げます。妻とすべき女性の優劣を決定する鑑定会です。なんと夜を徹して行われます。

 最初に源氏物語を読んだとき、「雨夜の品定め」が何を意味するかがわかりませんでした。三度目かに読んだときに、「あ~、そうか。光源氏が好きになる女性の分類をしているんだ」と思いました。

 紫式部は、女性を「上(かみ)の品」「中(なか)の品」「下(しも)の品」の三つの分類をしています。この分類基準には二つあり、身分の上中下と、心も持ち方の上中下です。

 源氏物語研究者の中で「雨夜の品定め」に最も敏感に反応したのが一条兼良です。 つづく。

 本文です。少し戻って第十八帖「松風 まつかぜ」です。

 ある日、光源氏は、こっそり明石の君のもとに行きます。

 幼い姫君を見て「ああ、美しい人は幼い時からきれいなんだなあ」と思います。明石の君には

光「やっぱりここは遠いなあ。訪ねてくるのが大変だから早く私の屋敷(二条院)に来てほしい」

と言いますが。

明「もう少し様子を見てから」

と煮え切りません。もちろんこの夜は久しぶりのエッチです。

 エッチだけではなく、明石の君は、思い出の琴をさし出し、光源氏が奏でます。明石の海浜の夜と同じ調べにし託して光源氏が変わらぬ心を歌で訴えれば、明石の君は、松風の吹くなか、琴の音を頼りに鳴き声を添えて待っていました、と歌で答えます。 だからこの帖を「松風」と言います。つづく



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このページは、宝徳 健が2020年12月18日 06:17に書いたブログ記事です。

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