任務分析12(皇紀弐千六百八十二年 令和四年四月二十八日 弐)

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 士魂商才第百七号(令和四年四月号)の記事からです。

  M&Aで最も困難なのがPMI(Post Manager Integrationポスト・マネジャー・インテグレーション)です。つまり、経営統合です。

 

 異なる文化の会社が複数統合されますから、当然ですね。PMIの際に一つの答えを導き出すのが、任務分析です。軍隊は、「すみません、他の部隊と意見が違ったので負けました」というと國が潰れてしまいます。




 マネジメントという言葉を使いましたが、大きな意味でのマネジメントです。リーダーシップを含んでください。マネジメントは人を動かす時に指示命令が主体となります。それはリーダーシップにおける「目的」「目的に基づいた目標」が明確な場合だけです。リーダーはマネジメントではなく、目的(含むコンセプト)で人を動かします。簡単に書いているようですが、すぐに人間はマネジメントだけに走りがちです。

 目的で人を動かす、これが、任務分析です。

  さて、シリーズでお伝えしてきた任務分析は、第四原則は「経済原則」です。

 「目的を効率的に達成する方策を追求するために、決勝点には、出来るだけ多くの戦闘力を集中します。逆に言えば、決勝点以外の場面での戦闘には出来るだけ戦闘力を温存する」です。

  自衛隊では、複数の任務を同時並行的に取り組む場合、「重点正面(主攻撃)」と「非重点正面(助攻撃)」の区分をとても大切にします。

 

桶狭間の戦い

織田軍は、兵力3,000人の内、鷲津・丸寝などの5つの砦に1,000人配置しました。それにより、約10倍の敵兵を分散させます。1,000人の人間が囮になることで主力部隊の攻撃を今川軍に悟らせませんでした。織田軍の主攻撃を主力である機動部隊が、助攻撃を砦の部隊が受け持ちました。有限な資源を効果的に集中するためには、重点正面と非重点正面を分けて考え、主攻撃を行う時期、場所、要領を決めることが必要です。これが最優先事項です。

 今回の「ロシアによる一方的なウクライナに対する侵略と虐殺」は、この「経済原則」ら逸脱していましたね。

すべてに備えるは、すべてに危うし

です。ましてや経営資源が限られている中小企業ですべてに供えようとすると致命傷になります。

 

 また、経営にはいつも「不測事態」が生じます。なので、日ごろから無駄をなくし予備を生み出すことが重要です。

 

 例えば、システムインテグレータが企業向けのシステムを構築する場合、当初は気づいていなかった新たな要求が生まれてきます。経営資源を100%使い切っていると対応ができません。

 

 不測事態に、予備を確保しておくことも「経済の原則」です。

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このページは、宝徳 健が2022年4月28日 07:51に書いたブログ記事です。

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