お天道様、今日も苦しみながら十二箇条を達成します
あ〜、ブログの調子が悪いよ〜。まっ、でも、ブログを書かないのをブログの責任にしてもしょんなかね(博多弁:仕方がないね)。書かないかんばい(博多弁:かかないといけないね)。
昨日の記事も、途中で切れてしまいました。昨日切れた次も書きますね。
建物の変遷
慶雲館の建物は、過去に3度も川に流される被害に遭っており、現在の建物は1983年に建てられたものです 。その後、1997年には52代当主により、鉄筋造りながら多種の木材をふんだんに使った近代純和風建築の4階建てにリニューアルされ、現在の姿となりました 。これは、自然の猛威に晒されながらも、その都度再建し、現代のニーズに合わせて進化してきた適応力を物語っています。
慶雲館を支える「温泉力」と「おもてなし」の哲学
慶雲館の長寿の根幹には、その類稀な「温泉力」と、それを最大限に活かす「おもてなし」の哲学があります。これらは、明文化された家訓がなくとも、日々の運営を通じて実践され、継承されてきた慶雲館の「生きた家訓」と言えるでしょう。
「温泉力」の核心
慶雲館の最大の魅力は、その「温泉力」に集約されます。これは単なる物理的な資源に留まらず、その経営哲学の中心を成しています。
ギネス級の源泉と地質学的背景
慶雲館の温泉は、開湯以来1300年以上にわたり一度も枯れることなく湧き続けています 。その湯量は毎分1,600L、湯温は52度という、世界でも類を見ない良質な自噴泉であり、これもギネス級の泉質であるとされています 。慶雲館のある西山温泉は、日本の東側にある北アメリカプレートと西側にあるユーラシアプレートの境界、糸魚川-静岡構造線の真上に位置しており、この地質学的特性が豊富な湧出量と泉質を支えています 。
「全館源泉掛け流し」の徹底
現在の当主である川野健治郎社長は、慶雲館の最大の魅力は「温泉力」であると語り、1300年もの間一度も枯れることなく湧き続ける源泉を「館内全てで使用しているという誇り」を強調しています 。
具体的には、ボイラーは設置されておらず、温泉のお湯はもちろん、シャワー、給湯、部屋の蛇口から出る水、さらには飲み水まで全てこの源泉が加水・加温なしで使用されています 。
52度の源泉が館内の配管を通ることで暖房としても利用され、館内全体が温められています 。
これは、日本の温泉旅館全体で「源泉かけ流し」と言えるのが約1%という中で、慶雲館が客室風呂、シャワー、給湯まで加水加温のない源泉を使用している点で「日本唯一」であるとされています 。
京都の一文字和助という団子だけの販売(失礼)で千年続いている会社があります。ここと慶雲館はとてもよく似ています。何が似ているか笑? よくわからないんです。みなさんが、慶雲閣の社長だとしたら、一文字和助の店主だとしたら、温泉だけでお団子だけで千年続く企業を経営できますか? 私は、訓練のために繁盛している店を見つけたら「この横で同じ商売をしたらこの店に勝てるか」や、ボロボロの店をみたら、「自分がここの経営者だったらどんな経営をする」というシミュレーションをよくやります。最近は、DXもからめて(デジタルトランスフォメーション:Digital Transformation。デジタル技術を活用してビジネスや社会の仕組み、企業の業務や組織、プロセス、企業文化を根本から変革し、新しい価値や競争優位性を生み出すこと)でも慶雲館や一文字和助はそれができないのです。明日からも慶雲閣を探って行きますね。
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