平成十七年(2005年)九月二十日に開始したブログの累計記事が現在10,455通目です
お天道様、今日も苦しみを楽しみに変えながら十三ヶ条を達成します
日中に精神が弛緩したらもう一度「般若心経」「教育勅語」「大祓詞」を読みます
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日暮るるほど、例(れい)の集ぬ。あるいは笛を吹き、あるいは歌をうたひ、あるいは声歌(しゃうが)をし、あるいは嘯(うそ)を吹き、扇(あふぎ)を鳴らしなどするに、翁、いでて、いはく、「かたじけなく、穢(きたな)げなる所に、年月を経(へ)てものしたまふこと、きはまりたるかしこまり」と申す。
「『翁の命、今日明日とも知れぬを、かくのたまふ君達(きんだち)にも、よく思ひさだめて仕(つか)うまつれ』と申せば、『ことわりなり。いづれも劣(おと)り優(まさ)りおはしまさねば、御心ざしのほどは見ゆべし。仕うまつらむことは、それになむさだむべき』といへば、『これよきことなり。人の御恨(うら)みもあるまじ』」といふ。
五人の人々も、「よきことなり」といへば、翁(おきな)入りていふ。かぐや姫、石作(いしつくり)の皇子(みこ)には、「仏の御石の鉢(はち)といふ物あり。それを取りて賜(たま)へ」といふ。くらもちの皇子(みこ)には、「東(ひんがし)の海に蓬莱(ほうらい)といふ山あるなり。それに、銀(しろかね)を根とし、金(こがね)を茎(くき)とし、白き玉を実(み)として立てる木あり。それ一枝折(を)りて賜(たま)はらむ」といふ。いま一人には、「唐土(もろこし)にある火鼠(ひねずみ)の皮衣(かはぎぬ)を賜へ」。大伴(おほとも)の大納言(だいなごん)には、「龍(たつ)の頸(くび)に五色(ごしき)に光る玉あり。それを取りて賜へ」。石上(いそのかみ)の中納言(ちゅうなごん)には、「燕(つばくらめ)の持(も)たる子安(こやす)の貝(かひ)取りて賜へ」といふ。翁、「難きことにこそあなれ。この国に在(あ)る物にもあらず。かく難きことをば、いかに申さむ」といふ。かぐや姫、「なにか難からむ」といへば、翁、「とまれ、かくまれ、申さむ」とて、いでて、「かくなむ。聞(きこ)ゆるやうに見せたまへ」といへば、皇子たち、上達部(かんだちべ)聞きて、「おいらかに、『あたりよりだにな歩きそ』とやはのたまはぬ」といひて、倦(う)んじて、皆(みな)帰りぬ。
日が暮れるころに、いつもの求婚者たちが集まった。ある者は笛を吹き、ある者は歌をうたい、ある者は楽譜の旋律をくちづさみ、ある者は口笛を吹き、ある者は扇をたたいて拍子をとったりして騒いだ。じいさんが家を出てきて言うには、「もったいなくも、この穢らしい拙宅に、長い間お通いになること、この上なく恐縮です」と申しあげる。
じいさんは、「私が姫に、『私の命は今日明日とも知れぬのに、こうまでおっしゃる若殿方に、よく考え定めて、お仕え申し上げよ』と申しますと、『ごもっともです。どなたさまも優劣つけがたい方々で、私の見たいものさえご用意くださればご愛情のほどがはっきりするでしょう。お仕えすることは、その結果によって決めましょう』と言うので、私も、『それはいいことだ、そうすれば、だれも恨みを持つことはないでしょう』と言いました。」と言う。
五人の君達も、「結構だ」と言うので、じいさんは家に入り、そのことをかぐや姫に伝えました。かぐや姫は、それぞれの皇子に見せてほしいものを伝えます。石作(いしつくり)の皇子(みこ)には「仏の御石の鉢(はち)という物があり、それを取ってきてもらいたい」と言います。くらもちの皇子(みこ)には「東の海に蓬莱(ほうらい)という山があるそうです。そこに、根は銀、幹は金、実は白い玉になっている木があります。それを一枝折ってきてもらいたい」と言います。さらにまた、いま一人には、「唐土(もろこし)にある火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)を下さい」。
大伴(おおとも)の大納言(だいなごん)には、「龍(たつ)の頸(くび)に五色に光る玉がかかっています。それを取ってきてもらいたい」と言う。石上(いそのかみ)の中納言には、「燕(つばめ)が持っている子安貝(こやすがい)を取ってきてください」と言う。
じいさん、「どれもこれも難しいようだなぁ、この国にある物でもなく、こんなに難しいことをどのように申しましょうか」と言う。
かぐや姫、「なにが難しいことがありましょう」と言うので、じいさんは、「とにかく申し上げてみよう」と言って、家の外へ出て、「このように申しております。娘の申すようにお見せください」と言うと、
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