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こちらもよかったらご覧ください。ひとつ前の弊社ドメイン(事業領域)のリスクマネジメントです。
キャッシュフローマネジメントはリスクマネジメントのひとつです
金がない よくこの言葉 聞くけれど お金を無駄に 殺すのは誰
昨日は、補助金は最終的に利益は得れれても結果的に著しく中小企業のキャッシュフローを傷めます。
昔、TOC理論というのはとても流行りました。「制約条件の理論(Theory of Constraints)」等言葉が流行りかなりこの理論の本が売れました。企業全体の利益を最大化する理論です。当たり前のことと思われますよね。日本がまだ高度経済成長の名残を残していたころです。提唱者のエリヤフ・ゴールドラット博士は、アメリカでこの理論を発表した後、「この本は二十年間(だっけな)日本では発売してはならない」と言明しました。日本にこの理論を知られると世界を制覇してしまうと思われていたからです。
でも、当時の日本は「キャッシュフロー」言葉がほとんど把握されていませんでした(今でも、利益とキャッシュフローの違いを明確に言える経営者やコンサルタントや税理士・会計士は少ないですが)。なので、キャッシュフローマネジメントと私が言ってもピンとこない方が多いと思います。
なのでほとんどはやりませんでした。
二つの考えで成り立っています。「ボトルネック」と「スループット会計」です。両方とも核となるのは、「こんな便利なキャッシュを手放す代わりには利子をとるかない(流動性選好)や、お金を殺すことは機会費用という帳簿には現れない費用が生じることになる」という至極当たり前の発想なのです。だから、補助金は経営革新の幻想でしかないのです。では、今日はわかりやすい「ボトルネック」から。
製造業で、A、B、C、Dの4工程があたっとします。A、B、Cの工程能力が10、Dだけが5とします。この製造業の能力は5です。でも、A・B・Cの社員は一生懸命に能力いっぱいの10頑張ろうとします。そうするとDで処理しきれない仕掛かり在庫が出荷できないのでどんどん余ってきます。こういうDのような工程のをボトルネックと言います。実際に製造業では梱包等の最終工程はかなり手間がかかりますし人件費もかかります。在庫でキャッシュフローが消され、人件費で利益というキャッシュフローが消えます。
こういう会社の改善はDの能力5にA、B、Cを合わせるか。Dの能力を10にするしかないかないのです。少量多品種の製造業等では起こっている幻想です。
補助金で考えていましょう。あれだけの公募要領をはじめとした申請資料等経営者が読み込むと経営の仕事に強烈なボトルネックを作り出します。もちろんサポーターのコンサルタントが詳細を読み込み、経営者にアドバイスをしますが、建前は代理申請禁止、コンサルは支援に徹しろ。となります。
補助事業期間(採択:補助金の事業をしていいよと言われた日〜補助金の事業が終わった時)に膨大なお金が設備し投資によってキャッシュアウトします。これもキャッシュのボトルネックになります。
補助事業が終わった最終工程がまた凄まじい。支給申請の書類作成たるや凄まじいものがあります。税金を使っているんだから仕方がないだろうと官庁は言いますが。なら補助金はいらないから減税しろよ
といいたい。これなら機会費用が発生しません。建前は経営者がやれ!です。それに支給申請は何度も差し戻しがあります。それでも不備なら、予定額が支給されなくなることもあります。
経営者もコンサルも疲弊します。かなりの時間のボトルネックです。この間経営者は経営活動の時間が削がれてしまいます。
明日は、スループット会計を説明し、いかにキャッシュフローが大切かをご理解いただきます。
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