超訳 昔、男ありけり:梓弓(皇紀弐千六百八十五年 令和七年(2025年)十月十日 金曜日)4

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平安の 男の凄さは できること 仕事も女も 遊びもなにも


 伊勢物語は今日から第二十四段「梓弓」です。まずは原文から。

むかし、男、かたゐなかにすみけり。男、宮仕へしにとて、別れ惜しみてゆきにけるままに、三年(みとせ)来ざりければ、待ちわびたりけるに、いとねむごろにいひける人に、「今宵あはむ」とちぎりたりけるに、この男来たりけり。「この戸あけたまへ」とたたきけれど、あけで、歌をなむよみていだしたりける。

あらたまの としの三年を 待ちわびて ただ今宵こそ 新枕(にひまくら)すれ

といひいだしたりければ、

あづさ弓 ま弓つき弓 年を経て わがせしがごと うるはしみせよ

といひて、いなむとしければ、女、

あづさ弓 引けど引かねど むかしより 心は君に よりにしものを

といひけれど、男かへりにけり。女いとかなしくて、しりにたちておひゆけど、えおひつかで、清水のある所にふしにけり。そこなりける岩に、およびの血して書きつけける。

あひ思はで 離(か)れぬる人を とどめかね わが身は今ぞ 消えはてぬめる

と書きて、そこにいたづらになりにけり。


(宝徳超訳)
 すごいですね。恋で死ねる・・・。それも思い人が来ないから浮気していたのに・・・。平安時代の人って、特に地位が高い人って、仕事していないかというとそうではなくて、かなりしています。今の働き方改革=働かない改革と違って。紫式部の源氏物語を読んでも、光源氏とか頭中将とか、すごい仕事量なんです。業平も宮仕えしていてそうだと思います。本も書けるし。

 要は、男の能力が今と比べて格段に高いのです。日本女性はいつに時代もマルチグレードでっす。母できる妻できる家事できる仕事できる女できる。でも、今の日本の男はシングルグレードです。仕事しかできないし、仕事をしないとなると、飲む打つ買うのどれかです。その上、女性が男に女を求めます。不器用な今の日本男性はとてもしんどくなります。

 それを平安男性はやっています。これはすごいなあ。どうやったらなれるんだろう。


(現代語訳)

昔、男が片田舎に住んでいた。男は宮仕えをしに行くと言って、女と別れを惜しんで出て行ったまま、三年帰ってこないので、女は待ちくたびれて、たいそう心をこめて求婚してきた男に「今夜会いましょう」と約束していたところへ、この男が帰ってきた。「この戸を開けてください」と男は戸を叩くが、女は戸を開けず、歌を詠んで男に差し出した。

三年も待ちわびて、私はちょうど今夜、あの方とはじめて契るのです。

と詠んで差し出したところ、

長年、私が貴方を愛したように、新しい夫と親しんでください。

と詠んで去ろうとすれば、女は、

貴方が私の心を引こうが引くまいが、昔から私の心は貴方によりそっていましたのに。

と詠んだが男は帰っていった。女はたいそう悲しくて、男の後を追ったが、追いつけず、清水のある所にしゃがみこんだ。そこにある岩に、指の血で書きつけた。

お互いに思いあうことにもならず、私の片思いだったその人を、引きとどめることもできずに、私の身は今にも消え果てしまいそうだ。

と書いて、その場所で死んでしまった。

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このページは、宝徳 健が2025年10月10日 00:56に書いたブログ記事です。

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