今日の暦注（皇紀弐千六百八十五年 令和七年（２０２５年）十一月晦日 日曜日）

　安政2年(１８５５年)十一月十三日に、日露和親条約が締結され北方領土が我國の領土

と認められました。千島列島は、明治八年（1875年）の樺太・千島交換条約で日本の領土に既になっていました。榎本武揚（以下、武揚）の大殊勲です。アイヌの女性がロシアの男性に辱めを受けました。外交官であった武揚はロシアに賠償を請求します。ロシアはのらりくらりと逃げます。武揚はロシアに言います「俺たち日本が遅れているから不平等条約を結ばされたんだろう。今回の件への貴国対応が先進国というなら、分かった俺たち後進国はお前たち先進国の民に何をするかわからんぞ！」と。ロシアが譲歩します。ロシアの南下政策に力で対抗するには、樺太と北海道、両方を同時に守るのは難しい状況でした。樺太はロシアの勢力が強く、領有を明確にするのが難しかったのです。そこで、樺太の領有権をロシアに譲る代わりに、千島列島（うるっぷ島以北の18島）をロシアから譲り受けることで、北方領土の確定を図りました。この条約により、日本は北方領土のうち、千島列島（うるっぷ島以北）の確実な領有を確保し、資源の乏しい樺太よりも、北海道開拓に注力することを選択したのです。 これは不平等条約を押し付けられ欧米各国から後進国と認められている国にとっては信じられないぐらいの武揚の快挙です。これが外交です。大東亜戦争後の「サンフランシスコ講和条約」でウルップ島以北を放棄しましたでも、北方領土は千島列島には含まないとされていたので現在も日本の領土です。講和条約というのは良いことも悪いことも戦争の出来事はチャラにするという条約です。日本がポツダム宣言を受け入れたあと、不埒なソ連は、千島列島を南下して攻めてきました。それを希代の名将 樋口季一郎中将指揮下の帝国陸軍が千島列島最北の占守島でソ連軍を撃破しました。日本軍が怖くてしかたがないスターリンは、大本営にねじ込んでこの帝国陸軍の軍備を解かせました。ソ連は我が国に勝ったことは一度もありません。ノモンハン事件も含めて。私の父は帝国海軍でしたが、生前「一度でいいから樋口将軍に仕えたいと思っていたのは父さんだけではないぐらい素晴らし将軍だった」とよく私に伝えていました。

（今日のミッション）

日干支は癸卯（みずのと う）です。静かで温かい恵みの雨が大地を潤し、植物がすくすくと育つ様子を表しています。なので、「これまでの努力が形になり、新たな始まりに向けて穏やかに準備を」進めたりするのに適した日になります。みんさん、陰陽のエネルギーが激しくぶつかり合い、お天道様は凶との戦いに終始するなか、11月は、大変お疲れ様でした。敬意を表します。素晴らしい。明日からの師走に向けて穏やかに準備を進めてください。十二直は「定（さだん）：善悪が決定する日」です。11月にせっかく努力したことを無駄にしないために「穏やかな流れに流されすぎて優柔不断にならないように（癸卯の弱点）」してください。そうすれば十二直がきっちり「善に定まります」。先ほどの千島樺太交換条約では武揚がきっちりと善を定めました。あっ、もうひとつ。癸卯は、かだらの冷えにご注意を。