超訳 昔、男ありけり:盗人(皇紀弐千六百八十五年 令和七年(2025年)九月二十七日 土曜日)5

| コメント(0) | トラックバック(0)

平成十七年(2005年)九月二十日に開始したブログの累計記事が現在10,591通目です

 

お天道様、今日も苦しみを楽しみに変えながら十三ヶ条を達成します

日中に精神が弛緩したらもう一度「般若心経」「教育勅語」「大祓詞」を読みます

仕事時間が少し空いた時のために10分間でできる仕事をいくつか設定しておく

108歳の誕生まであと14,949日:絶対にこの日まで健康で命を閉じない!

 

https://batonz.jp/partner_adviser/keieisenryakushitsu/

こちらもよかったらご覧ください。

ひとつ前の弊社ドメイン(事業領域)のリスクマネジメントです。

キャッシュフローマネジメントはリスクマネジメントのひとつです


業平の 泣いた盗んだ 物語 昔の人は ヤンチャ楽しむ


  今日は第十二段の「盗人」です。まずは原文から


むかし、男ありけり。人のむすめを盗みて、武蔵野へ率てゆくほどに、ぬすびとなりければ、国の守にからめられにけり。女をば草むらのなかに置きて、逃げにけり。道来る人、「この野はぬすびとあなり」とて、火つけむとす。女わびて、

武蔵野は 今日はな焼きそ 若草の つまもこもれり われもこもれり

とよみけるを聞きて、女をばとりて、ともに率ていにけり。

(宝徳超訳)
 先日、日本武尊が、静岡で野に火をかけられ草薙剣で振り払ったからその地が焼津になった話しを書きました。また、更級日記という古典があります。更級日記に「竹芝伝説」という段があって、そこの話が、

 

平安時代の貴族の娘が、衛士の男性と武蔵国へ逃げた話で、この伝説が現代の東京・港区にある竹芝の地名の由来になったと言われています」というものです。

 作者が武蔵国を通った際、地元男性から聞いたこの話に感銘を受け、それが日記に記され、現代の地名へと繋がったロマンチックなエピソードです。伊勢物語の方が古いので更級日記はおそらく伊勢物語を参考にしています。さらに伊勢物語より日本武尊の方が古いので伊勢物語は日本武話しを参考にしていますね。

 支那の古典も四書五経の四書の方は、五経の文章をたくさん使っています。「◯◯はこう言っている」という形で。

 今日の伊勢物語の話しは、身分違いの恋をした男が、都にいては女と添い遂げることができないので女をさらって地方へ逃げていく、という話です。みんなよく攫いますね🤭。

 実は、六段の「芥川」では、結局、男は逮捕されるのですが、その逮捕されるまでの経緯を語った話です。

 男は女を草むらの中に置いて逃げていく。これは女の見捨てたのではなくて、いったん隠していて後で合流しようということだったのでしょう。

 そこへ追手が追いかけてきて、「この野には盗人がひそんでいるから火をつけよう」という。それを聞いて仰天した女が、武蔵野を今日は焼かないでください。私の夫も隠れていますし私も隠れていますから、という歌を詠むのです。すると、追手に場所が知られてしまい、女はからめとられて、男とともに連れて行かれた...という話です。

 私の叔父が敗戦間もない頃、じいちゃんにお金をもらて闇米を買いに行ったそうです。帰りの電車に闇米を持って乗っていたら、警察が来たので、あわてて窓か捨てたそうです。あとで拾おうと思って。でも、見つからなかったからトボトボ家に帰ったら、(食料がない頃ですから)家族のみんなが、叔父を心配するより、がっかりしたそうです🤣。母がよく笑って話してくれました。って、このことは伊勢物語みたいに艶も情緒もないですね🤣

(現代語訳)

昔、男がいた。人の娘を奪って、武蔵野へ伴っていったところ、盗人であるので国守に逮捕されてしまった。その逮捕される様子は、男が女を草むらの中に置いて、逃げていった。後を追ってきた追手が「この野には盗人がひそんでいる」と、火をつけようとする。女は悲しんで、

武蔵野を今日は焼かないでください。私の夫も隠れていますし私も隠れていますから。


と詠んだのを聞いて、追手は女を取り戻して男とともに連れていったのだった。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.soepark.jp/mot/mt/mt-tb.cgi/10517

コメントする

カテゴリ

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 4.261

このブログ記事について

このページは、宝徳 健が2025年9月27日 01:49に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「修行じじいのつれづれなるままに(皇紀二千六百八十五 令和七年(2025年)九月二十七日 土曜日)4」です。

次のブログ記事は「蟄虫坏戸(皇紀弐千六百八十五年 令和七年(2025年)九月二十七日 土曜日)6」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。